人工ヒト子宮頸がん幹細胞株の成立・維持機構の解析とその排除を目指した分子標的検索
Project/Area Number |
21590452
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
齋藤 真子 (斎藤 真子) 独立行政法人国立がん研究センター, 研究員 (50283023)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 子宮頸がん幹細胞 / HPV / Myc / mTOR / Hras / 子宮頸がん / がん幹細胞 / がん微小環境 / 多段階発がん |
Research Abstract |
子宮頸がん幹細胞性の成立・維持に関与する候補因子の発現機能抑制法の開発 子宮頸がんの第一のリスク因子であるHPVがん遺伝子E6,E7に加えHrasV12、およびc-Mycの計4つの遺伝子導入でがん幹細胞様細胞の樹立が可能であることを示した。更なる解析の結果、c-Mycを除いたE6,E7、HrasV12の3遺伝子でがん幹細胞性の獲得に十分であることを示した。外因性のc-Mycの遺伝子導入が不要な理由はHrasV12の下流で制御される内因性c-Mycの蛋白レベルでの安定化による発現亢進が、がん幹細胞性の発現・維持、分化抵抗性に中心的な役割を果たしていることを示した。 HrasV12の下流シグナルを解析した結果、PI3K-Akt経路、ERK経路のみの活性化ではがん幹細胞性獲得には不十分で、さらにc-Mycの発現亢進が必要であることが判明した。つまり、Rasの主要な下流シグナル経路であるPI3K-Akt経路、ERK経路に加えてRas-Myc経路ががん幹細胞性獲得に非常に重要であることを示した。さらにMycの役割について解析を進め、その下流でTSC2,4EBP1,survivinの発現が亢進しmTOR経路が活性化されることを確認した。Rasの下流で活性化されるmTOR経路はPI3K-Akt経路を介したものであると考えられているが、Ras-Myc経路の下流でも活性化されることを示した。ここで、Ras-Myc経路ががん幹細胞性のもっとも重要な担い手であると推測し、E6E7,Hras発現子宮頸がん幹細胞モデル細胞株にMycの機能を抑制する因子Omomycの発現誘導を行ったところ、平皿上での細胞増殖は抑制しないが、足場非依存性の増殖能およびヌードマウスの皮下における造腫瘍能を著しく抑制可能なことが判明した。このことから、Omomycはがん細胞特異的にその増殖を抑制しうると考える。また、Mycの増幅を認めない腫瘍でRasの変異がある場合はMycの高発現が在りうること、増殖因子等の下流でもRas-Myc経路が重要な働きをしている可能性を示唆している。Mycを標的としたがん治療法は現在考えられているよりもその適応範囲が広い可能性が考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
齋藤真子
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Journal Title
ウイルス感染による発がんメカニズム;ヒトパピローマウイルス(HPV)による発がん(メディカルバイオ)
Pages: 26-33
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