発作性夜間ヘモグロビン尿症の関連の特発性造血障害の分子病態の解明
Project/Area Number |
21591215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
中熊 秀喜 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (90207746)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 発作性夜間ヘモグロビン尿症 / PNH / 造血障害 / NKG2D / ULBP / MICA / B |
Research Abstract |
造血障害は特に日本人発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)患者の主死因であるが詳細な発生機序はこれまでのところ不明である。我々はPNH患者に発生する難治性造血障害が、自己免疫が関与する再生不良性貧血のそれと極めて似ていることを1995年に報告し、両疾患に共有の造血障害を誘発する免疫機序を追究している。そして、NKG2D陽性リンパ球を活性化するULBPやMICA/BなどのNKG2Dリガンドが少なくとも一部のPNH患者の造血細胞膜上に病的発現し、NKG2D陽性の自己リンパ球による造血細胞傷害を誘発することを見出し、現在までその検証のため臨床経過の前向き解析を進めている。PNH患者におけるNKG2Dリガンドの血球膜発現を経時的(最長例で8年間余)にフローサイトメトリーにて解析し、血球減少(造血障害の指標)や免疫抑制療法効果との関係を調べた。その結果、随時採血でPNH患者の約6割にいずれかのNKG2Dリガンドが血球膜発現しており、陰性例でも経過観察すると血球減少の出現に一致していずれかのNKG2Dリガンドが現れていた。またNKG2Dリガンド発現と汎血球減少と免疫抑制療法効果は密接に連動していた。NKG2Dリガンド発現を誘発する何らかのストレスの存在が示唆された。PNH患者ではNKG2D免疫が造血障害の発生に関与していると思われる。今後、NKG2D免疫による血球傷害機序を調べ、新しい分子標的療法の開発へつなげたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)