Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究は,数値流体力学(CFD)に代表される数値解析技術や情報抽出・分類に用いられるデータマイニング手法等のIT技術を融合させることで,生物の飛翔メカニズムの解明を目的としている.平成22年度は,前年度に行った研究を発展させると共に明らかになった課題を解決するための研究を行った.非定常流れの現象解明を目的としたデータマイニング手法として,離散ウェーブレット変換を利用した詳細成分と平均成分への分離法を様々な流れ場へ適用し,その有効性について検証を行った.これにより,流れ場中における変動成分の大きい領域(特徴的な領域)を特定することが可能となった一方,流れのレイノルズ数に応じてその精度が大きく変わってしまう事が明らかとなった.そのため,生物の飛行レイノルズ数である流れ場において,更なる検証が必要である.また,低レイノルズ数における流れ場を正しく評価しないと,現象の解明を行うことが出来ないため,トンボに代表される流れ場を直交格子法により効率よく解析する手法の開発を進めた.現在の計算機環境では,直交格子法と非構造格子法をカップリングした手法が有効である一方,より信頼性の高いグリッドレス法とのカップリング計算法の開発も進め,その有効性について検証を進めた.また,トンボに代表される翼は,流体だけではなく,弾性変形も加味した連成解析が必須であり,効率的な連成解析法に関しても研究を進めた.実際の生物の飛翔メカニズム解析のためには,飛行レイノルズ数に適した計算法の検証を進めると共に,その解析結果に対してデータマイニング手法を実施することが必要であり,今後研究を発展させることでその解明が可能になるであろう.
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