Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本年度は,主にセパレイターを研究した.1970年代にLIPTON-TARJANによって導入された平面グラフのセパレイターは,その後,グラフアルゴリズム分野の強力なツールとなった.例えば,平面ネットワーク上の最短パス問題などは,セパレイターの性質によるところが大きい 全てのグラフがセパレイターを持つとは限らない,例えば,Expanderグラフや,密なグラフなどは,セパレイターがないことが知られている.したがってセパレイターが存在するグラフ族はなにか?という問題が,過去30年間調べられている.そして近年になって,最終的には,マイナーに関して閉じているグラフ族がセパレイターをもつある種の「限界」のグラフ族だと結論付けられている マイナーに関して閉じているグラフ族に関しては,Alon-Seymour-Thomasによる有名な結果(J.AMS&STOC'90)が知られている.彼らは,その論文の中で,具体的なセパレイターのサイズを予想した.この予想は,過去20年間でもセパレイターに関して最も注目された予想であり,いくつもの部分的結果が発表されてきた 2010年度,B.Reed氏との共同研究で,この予想を完全解決した.論文は,理論計算機分野で最も権威がある国際会議であるFOCS (Annual Symposium on Foundations of Computer Science)に採択され,この会議の特集号に招待された
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