Project/Area Number |
21650084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
寺島 俊雄 神戸大学, 医学研究科, 教授 (20101892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 知志 神戸大学, 医学研究科, 講師 (90244681)
勝山 裕 東北大学, 医学研究科, 講師 (10359862)
薛 富義 神戸大学, 医学部, 技術専門職員 (30403231)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | リーリン / 海馬裂 / reeler / 嗅内野海馬投射 / 貫通線維 / フクチン / 層構成 / 筋ジストロフィー / グリア性境界膜 |
Research Abstract |
リーラーマウスの嗅内野海馬投射の経路と終末形成が正常であるか否かを明らかにする目的で、成体のリーラーマウスと対照動物の嗅内野の内側部皮質と外側部皮質にBDAを注入し、嗅内野海馬投射路を順行性に標識した。対照動物ではBDA標識嗅内野海馬投射線維は海馬裂を貫通するが、リーラーマウスの嗅内野海馬投射の一部の貫通線維は海馬裂を通過できずに、同所を迂回する線維を発見した。さらにリーラーの嗅内野内側部皮質から起こる嗅内野海馬投射線維終末には野生型では観察されなかった異常な終末が確認された(具体的に書く)。次に、我々は海馬の組織構築を調べる目的で、ラミニン抗体、グリア線維性酸性タンパク(GFAP)抗体を用いて生後0日(Postnatal day 0;P0)、P2、P3、P4および成体(生後6週)のリーラーマウスおよび同齢の対照動物の脳の免疫染色を行った。成体リーラーマウスでは、海馬裂におけるGFAP陽性のアストログリアの異常な集積(塊)が観察された。また、P0~P4正常マウスの海馬裂に、成体リーラーマウスの海馬裂におけるグリア細胞の集積に似たアストログリアの集積が観察された。このアストログリアによる細胞集積は、発生につれてその密度が減少していった。しかし、リーラーマウスではそのようなグリア細胞の集積の減少傾向は見られなかった。カルボシアニン蛍光色素DiIをパラホルムアルデヒド固定脳の嗅内野に注入し、生後発育期における嗅内野海馬投射の形成過程を調べたところ、正常マウスでは貫通線維はP3で始めて海馬裂を横断することが明らかとなった。おそらく、嗅内野海馬投射線維が海馬裂を貫通するためには海馬裂に集積したアストログリア細胞の減少が必須であるということが示唆された。
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