測定原理及び内部構造の理解を重視した理科実験用装置の開発
Project/Area Number |
21650208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Science education
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
原 稔 University of Toyama, 人間発達科学部, 教授 (20019061)
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 学生実験用装置 / 見える機器内部構造 / 白色光源原子吸光 / 光電光度計製作 / 自作発光分光分析装置 |
Research Abstract |
原理・構造を理解しやすい装置に関する研究として、光を利用した化学分析装置の開発および開発した装置の学生実験での試用について検討した。具体的には、白色光源を用いた原子吸光演示装置の開発、学生実験への光電光度計製作実験および自作分光器を利用した発光分光分析実験の導入についての考察を行った。 白色光源を用いた原子吸光の演示装置としては、既にガラス管に金属ナトリウムを封入した市販品があるが、本研究ではリチウム、ナトリウム、カリウムの炎色反応を示している炎にハロゲンランプの光を当て、通過してきた光のスペクトルを市販分光器とデジタルカメラを使ってスクリーンに投影したり、プリントアウトしたりしたところ、それぞれの吸収線を明確に確認することができた。このとき、発光の影響を低減するために炎-分光器間距離を数メートル以上にする必要があった。また、より低濃度での検出、検量線の再現性向上を目指して、自作高分解能分光器を用いた研究を実施中である。 理科専攻生の学生実験に光電光度計の製作実験を取り入れたところ、1個のオペアンプを含む電子回路の組み立ては予定通りに進んだものの、各自のアイデアに任せた丸型試験管を試料セルとする光学系部分に起因するデータのバラツキが大きかった。試料セルに市販の角型ディスポーザブル・セルを使用したところ、再現性が大幅に改善され、光学系構造の重要さを学生に知らしめることとなり、機器についての関心を高めることができた。 発光分光分析実験では、装置の構成部品である2個の望遠鏡、スリット、回折格子、デジタルカメラがすべて露出しているため、構造が一目で分かり、得られた発光スペクトル写真の輝線強度を各ピクセルのRBG値から読み取ってグラフ化する操作も無理なく理解させられた。 以上から、理科実験における内部構造が分かり易い機器の使用は、教育上有用であることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)