Project/Area Number |
21651060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森垣 憲一 神戸大学, 遺伝子実験センター, 准教授 (10358179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 一則 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, 主任研究員 (40356837)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 生体膜 / 脂質膜ドメイン / 相分離 / 2次元結晶 |
Research Abstract |
研究代表者は、生体膜の新しいモデル系として、光重合したポリマー脂質二分子膜と流動性脂質二分子膜をハイブリッド化するパターン化モデル生体膜作製手法を世界に先駆けて開発し、光重合条件を制御することでポリマー脂質二分子膜と流動性脂質二分子膜がナノメートルオーダーで混合したコンポジット膜を作製することに成功した。そして、パターン化脂質二分子膜において流動性脂質膜中の脂質成分が秩序液晶相と無秩序液晶相に分離・濃縮されるという新規な現象を発見した。本研究は、この現象を利用することで、膜に結合したタンパク質を基板表面のパターン化区画に濃縮することを目的とした。平成22年度は、パターン化脂質二分子膜に結合した水溶性タンパク質および膜結合型タンパク質の導入および濃縮を検討した。糖脂質(GM1)を含む脂質二分子膜に水溶性のタンパク質であるコレラ毒素(subunit B:CTB)を結合した実験では、CTBがパターン化膜中でポリマー脂質膜のない区画に濃縮される様子を全反射蛍光顕微鏡で観察することに成功した。また、流動性脂質膜にビオチンを持つ脂質を組み込み、ストレプタビジンを膜表面に結合した実験では、パターン化膜の区画中にストレプタビジンの2次元結晶が形成することが観察された。これらの結果から、水溶性タンパク質についてはパターン化基板上での濃縮および2次元結晶化が可能であることが示された。また、膜結合型タンパク質としては、パターン化膜にロドプシンを導入し、活性を計測することに成功した。これらの結果は、今後膜結合型タンパク質の濃縮、結晶化につながるものと期待される。
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