歴史と環境倫理を基盤にした水域環境研究の新分野創成
Project/Area Number |
21652068
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human geography
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松井 健一 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 助教 (50505443)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 歴史地理学 / 先住民族 |
Research Abstract |
本研究は、北米と日本において、開発が与える文化や生物多様性への影響評価を環境倫理・生命倫理と歴史的視点から考察することで、次世代にあるべき水域環境改善・回復策を展望してきた。その際、以下3つの研究共通課題を常に念頭に置いてきた。(1)なぜダム建設や河川管理に関して分裂した見識が存在するのか。(2)文化と生物の多様性を保護、回復するために、先住民族の知識を見直すことが有効であると一部の研究者の間で言われているが、具体的にどういう可能性があるのだろうか。(3)地球市民が将来、河川やその生態系とよりよく持続的な関係をもつためには、人間と水域環境との関係を修復する必要がある。その努力を導くロード・マップを作成する過程で、生命倫理や環境倫理の融合原理を活用できないだろうかと模索してきた。この研究課題については、個人事業ということもあり、個人の論文や著書の出版、学術的な発表を最重要課題に課し、そのための情報収集活動や研究連携の打合せなどに取り組んだ。 特に情報収集や研究者間連携によって各国の先進研究をさらに詳しく把握し、今後論文発表をしていく際の戦略を練ることができた。昨年度は、アメリカ南西部の事例についてカルフォルニア大学、ロスアンジェルス校が発行する学会誌に査読付論文掲載が決定されたほか、カナダと日本でも著書の1章としてそれぞれ原稿を提出した。また、昨年度4月には査読付著書の1章がカナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学出版局から出版された。 さらには、昨年3月にオーストラリア国立大学からレジデントのステータスをもらい、セミナー発表をするなどを通して研究者間の連携を深めることができた。 これまでの研究成果については、昨年度終わりに更新した大学内の個人のウェブサイトにさらに詳しく可視化した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)