実時空間水素移動可視化に向けた超高速クーロン爆発プロトン散乱波の干渉観測
Project/Area Number |
21655009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
板倉 隆二 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (80334241)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | プロトン散乱波干渉 / 超高速水素移動 / 実時空間観測 / クーロン爆発 / 2次干渉 |
Research Abstract |
本研究では、炭化水素中の水素移動(トンネリング)および水素集団移動ダイナミクスの実時間追跡のため、高強度超高速レーザーパルス照射によってクーロン爆発を起させ、生成するプロトンの3次元運動量画像を高分解能で測定し、干渉情報を抽出することを目的とする。H22年度は、前年度中に整備を進めた液体窒素コールドトラップ、冷却分子線、光学遅延ラインを用いて実験装置の開発を進めた。 コールドトラップの導入によって残留ガスの影響が十分抑えられ、残留ガス(主に水)の影響を受けずに実験できるレーザー強度を50TW/cm^2程度まで上げることができた。また、高精度の光学遅延ラインを設置し、400nmと800nmの2波長ポンプ・プローブ実験を、エタノールに対して行い、光電子とイオンのコインシデンス運動量画像を得ることが出来た。そこでは、プロトンの放出も観測され、現在、プロトン運動量画像の解析も進めている。 この実験では、ポンプ光に先立って、分子配向パルスは入れていないが、窒素分子を用いた予備実験、および数値シミュレーションによって、分子配向度の検証も進め、分子配向-ポンプ-プローブ実験も行えるように装置および解析プログラムの整備も完了し、次の実験から導入する。プローブレーザーパルスのサブ10 fsへの短パルス化のため、パルス波形計測装置(SPIDER)を設置し、超高速プローブへの拡張も進めた。 さらに、陽子が同時に2粒子放出されたときに観測できると予想している陽子2粒子の2次干渉を解析するためのプログラムも整備した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)