Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
1.無溶媒および溶媒蒸気との接触条件下でのエピ化晶出の適用性の検討 前年度に検討した(1S,2R)-1-アミノインダン-2-オールと種々のアルデヒドとのStrecker反応で合成したα-アミノニトリルの無溶媒エピ化晶出について,溶媒蒸気の種類や溶媒の蒸気圧がエピ化速度に与える効果を詳細に検討した。その結果,飽和蒸気圧の80%の蒸気量でも,室温付近で十分に反応が促進されること,溶媒としてはメタノールやアセトニトリルが良いことなどがわかった。また,アルデヒドに導入した置換基の種類によっては,エピ化と同時に一方のジアステレオマーの選択的な分解も認められた。また,本エピ化晶出法の適用性を調べたところ,抗高血圧薬Lotensinの合成鍵中間体であるアミノラクタム4,5-ジヒドロ-3-[(S)-1-フェニルエチル]アミノ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-2(3H)-オンのジアステレオマー結晶混合物も定量的にエピ化することがわかった。 2.誘電率制御分割と無溶媒エピ化晶出の融合の可能性の検討 誘電率制御分割が可能なことがわかった1,1'-ビナフタレン-2,2'-ジカルボン酸のモノ(S)-1-フェニルエチルアミドと,ロイシンの(S)-1-フェニルエタンスルホン酸塩について,エピ化晶出への適用を検討した。その結果,後者については,サリチルアルデヒドとp-トルエンスルホン酸を添加することでエピ化が起こり,D-ロイシン塩の分割効率を向上させることができた。しかし,L-ロイシン塩が晶析する誘電率条件下でもD-ロイシン塩が析出し,溶媒の誘電率により優先して晶析する塩は変化しなかった。
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