生体内環境耐性と応答性を兼備したリピド被覆型高分子ミセルドラッグ
Project/Area Number |
21655039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
片岡 一則 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00130245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 伸宏 東京大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10372385)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ドラッグデリバリー / 高分子ミセル / 中空ナノ粒子 / がん治療 / リポソーム / MRI |
Research Abstract |
これまでに制がん剤シスプラチン(CDDP)内包ミセルやGd-DPTA内包ミセルを搭載したリピド被覆型高分子ミセルを構築し、その機能評価を行なってきたが、これらのシステムは内包薬剤のリボソームからの放出効率が極めて低く、調製に関してもリピド被覆型高分子ミセルから高分子ミセルを除去する精製操作が非常に困難であったために、本年度は、抗がん剤を内包したTween 80から形成される界面活性剤ミセルをPEG-高分子電解質が形成するポリイオンコンプレックス型ベシクル(PICsome)に搭載した新しいナノキャリアシステムの構築を行った。本システムでは、あらゆる疎水性抗がん剤を搭載することができ、PIC膜の物質透過能を利用することによってそれら抗がん剤のPICsomeからの制御放出が可能になるものと考えられる。また、これまでの研究によって、PICsomeは極めて容易にその粒径を制御することが可能であり、動物実験において優れた高い血中滞留性とがん集積性を示すことが確認されている。本研究では、内包する薬剤としてカンプトテシン(CPT)を選択し、CPTを内包したTween 80ミセルの調製法を確立した。また、Tween 80ミセルはPICsomeに容易に搭載することができ、限外ろ過によって精製できることも明らかになった。今後は、担がんマウスを用いた動物実験により、本システムの有用性を明らかにしていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(57 results)