遷移金属錯体を構造基盤とするりん光性n型有機半導体の創製
Project/Area Number |
21655073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic industrial materials
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
八木 繁幸 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授 (40275277)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 遷移金属錯体 / りん光 / n型有機半導体 / 有機電界効果トランジスタ / 電界発光 |
Research Abstract |
発光特性を有する新規n型有機半導体の開発を目指し、平成22年度は白金(II)錯体を基盤とするりん光性分子の分子設計と合成、ならびに開発した候補分子についてのn型半導体特性の評価を行った。 1. りん光性有機金属錯体の分子設計の合成 平成21年度成果をもとに、適切なアルキル鎖で修飾した三座配位子を有する白金(II)錯体を合成した。これら新規錯体をスピンコート法でガラス基板上に成膜したところ、30~100nmの膜厚で安定に成膜することに成功した。また、オリゴカルバゾール等の拡張π共役系をシクロメタラート配位子に含む一連の新規白金(II)錯体を合成した。さらに、りん光特性や半導体特性について白金(II)錯体と比較するために、種々のシクロメタラート配位子および補助配位子を有するイリジウム(III)錯体を合成した。 2. りん光性有機金属錯体の電界発光挙動 本研究で合成したりん光性有機金属錯体を発光ドーパントとする有機EL素子を作製し、電界発光挙動を調べた。二座および三座配位子を有する白金(II)錯体の場合、電子輸送材料が存在しなくても電界発光特性が確認されたことから、これら白金(II)錯体はn型半導体特性を有することが示唆された。一方、p型特性をもつオリゴカルバゾールをシクロメタラート配位子に含む白金(II)錯体の場合、白金コアのn型特性よりも配位子のp型特性が顕著に表れることがわかった。 3. りん光性有機金属錯体のn型半導体としての機能評価 合成したりん光性有機金属錯体のうち三座配位子を有する白金(II)二核錯体について、溶液塗布プロセスによってトップコンタクト型電界効果トランジスタを作製し、半導体特性の評価を行ったところ、弱いながらも白金(II)二核錯体はn型特性を示すことがわかった。また、ハーフユニットの構造を有する白金(II)単錯体でもn型特性は認められたが、電子移動度は二核錯体に比べて低いことがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)