Project/Area Number |
21656003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
笹川 崇男 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 准教授 (30332597)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | カーボン素材 / ナノ素材 / 単結晶 / 第一原理計算 / 光学特性 |
Research Abstract |
石油から抽出できるナノテク新素材「ダイヤ分子」には、ダイヤモンドのもつ優れた性質に加えて、ナノのサイズ、特徴的な形状、キラリティー(構造の右手・左手の関係)などから生ずる新たな機能が期待される。そこで、フラーレンやカーボンナノチューブを凌駕する第3の炭素系ナノ材料とすべく、ダイヤ分子に固有な量子特性や超機能を発掘し、工学的応用への可能性を探ることを目的に、昨年度から引き続き、理論的アプローチと実験的アプローチの双方を活用した多角的な機能開拓を行った。 ダイヤ分子の結晶が、光の吸放出に有利な直接遷移型の電子バンド構造をもつこと、そのバンドギャップの大きさがダイヤ分子の大きさで調整可能なことを、第一原理に基づく理論計算で昨年度に見出している。今年度は、より高度な計算手法を取り入れて、誘電特性に関する理論計算による検討を進め、ダイヤ分子の結晶が、非常に小さな誘電率をもっており、高周波のデバイスにおける、低損失な絶縁体材料として有望であることを見出した。一方で、良質で大型なダイヤ分子の単結晶試料を作製するための専用の装置と手順の開発を本研究課題で達成したことから、理論予測を実験実証することについても検討が進んだ。実際に、単結晶試料を用いて、マイクロ波を用いた空洞共振法によって誘電率測定を行ったところ、その絶対値も理論予測と良い一致を示すことが確認できた。 講演の招待を2件受けたほか、大学を代表する研究成果として国際広報誌Tokyo Tech Bulletinにおいて研究紹介された。
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