Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,油や廃油などの有機溶媒,あるいは,低温高圧下で安定に存在するクラスレートハイドレートをマイクロ波プラズマによって分解し,水素ガスを燃料ガスとして回収することである.さらに,炭素成分を固形化して回収することによるゼロエミッション水素生成技術の確立を目指している.本研究では,その基礎研究として,2.45GHzのマイクロを使って,ハイドレートの分解実験を実施し,水素ガスの回収能力を調べた.マイクロ波の照射装置として,市販の電子レンジを使用した.シクロペンタンと純水から成るハイドレートが電子レンジに置かれ,その上部からアンテナ型電極を差し込むことで,大気圧プラズマプラズマを発生させた.その結果,ハイドレートがプラズマ分解され,純度65%の水素ガスが発生することが明らかになった.また,マイクロ波電力のうち,ハイドレートの分解に使われるエネルギーは投入エネルギーの約7%であることが明らかになった.次に,海底深くに存在するメタンハイドレートを分解・回収する目的で,長い同軸ケーブルを用いて,その同軸ケーブル先端でプラズマを発生させる実験を実施した.同軸ケーブルは内部導体,絶縁体であるポリエチレン,その外側に外導体である網組み線と保護被覆であるビニールによって構成されているので,液体中でプラズマを発生させる電極構成を満足している.40k Paから大気圧の環境下で同軸ケーブル先端から27.12MHzのプラズマが発生できることを確認した.発光強度の分析から,電子温度が大気圧下で,約3500Kであることが明らかになった.
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