光によるQ値可変を実現する半導体多層膜共振器の創製
Project/Area Number |
21656084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
北田 貴弘 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (90283738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井須 俊郎 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (00379546)
森田 健 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (30448344)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 微小共振器 / 量子ドット / MBE,エピタキシャル / 非線形光学応答 / 超高速全光デバイス / MBE、エピタキシャル |
Research Abstract |
光共振器の性能指数であるQ値を超短パルス光によって可変し得る半導体多層膜共振器の創製を目指し、高機能過飽和吸収媒体として共振器層に利用する量子ドットの特性評価を行うとともに、その光非線形性の向上を実現した。加えて、開発した量子ドット構造を有するGaAs/AlAs多層膜共振器を分子線エピタキシー法により作製した。歪緩和InGaAs層に埋め込んだEr添加InAs量子ドット試料の電気的特性を評価したところ、Er添加濃度を増大させると高抵抗化する現象が見られた。Er添加による光励起キャリアの緩和の顕著な高速化は、Si添加試料でみられた伝導キャリアの生成によるポテンシャル障壁の遮蔽効果によるものではないことが明らかとなった。歪緩和InGaAsバリア層のIn組成を高くし、適切な結晶成長条件にて試料を作製すると、量子ドットの光非線形を示す透過率変化の大きさが、従来の試料よりも8倍程度大きくなった。作製した量子ドット試料のキャリア緩和時間は3ピコ秒で、超高速な応答特性も示していた。2層のEr添加InAs量子ドットを配置した共振器層と2つのGaAs/AlAsブラッグ反射多層膜(15層)で構成する共振器構造を作製した。量子ドット形成後にエピタキシャル成長させるGaAs/AlAsブラッグ反射多層膜の成長温度を高くすることで、比較的良好な共振器構造が作製できることがわかった。本研究で作製した量子ドット多層膜共振器試料を利用することで、超短パルス光による超高速Q値可変を実現する可能性は高いと思われる。今後、共振器特性をさらに改善し、共振器Q値の時間応答ならびに光非線形特性について実験的検証を実施したい。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)