Project/Area Number |
21656101
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Measurement engineering
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
保立 和夫 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (60126159)
|
Project Period (FY) |
2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | 光ファイバジャイロ / 光ファイバセンサ / ナビゲーション / フォトニックバンドキャップファイバ |
Research Abstract |
光ファイバ共振器の鋭い共振特性により高感度化を図る「共振方式光ファイバジャイロ」(R-FOG)における最大の性能制限要因である共振偏波状態の変動によるドリフトを格段に低減する技術を開発した。具体的には、我々が最近独自に考案した技術である「偏波維持光ファイバ2段階90度捻り接続共振器」をシリカ系偏波維持光ファイバで作成し、ドリフト低減効果を実験において実証した。 まず、偏波維持光ファイバ2段階90度捻り接続共振器R-FOGの性能シミュレーション手法を構築した。本シミュレーションの結果、本共振器において、捻り接続部で2分されるファイバ長の差を偏波維持光ファイバのビート長の半分(数ミリ)に設定することで、航空機用ジャイロへの要求(ドリフト0.01度/時)を達成できることを示すとともに、またそのための共振器構造および主要パラメータを明確化した。 つづいて、シリカ系偏波維持光ファイバにより「2段階90度捻り接続共振器」を作成し、R-FOGジャイロ系を構築した。ここでは、光源の発振周波数を共振器の共振周波数に合わせるための制御系として、FPGAによるデジタルシステムを構築した。シミュレーションにより明らかになった最適条件の共振器とすることで、2つ存在する共振偏波状態の内からひとつのみを選択的に励振でき、この結果、ジャイロの安定性が向上することを実証した。さらに、ジャイロ出力光中の不要偏波成分を測定して、これがゼロとなるように共振器長を制御することで、常に安定なジャイロ出力を得る手法も発明し、これを実験系に実装して、その機能を確認した。また、偏波維持特性を有するフォトニックバンドギャップ光ファイバも試作した。本ファイバの導入により、ジャイロ性能をさらに向上できるものと考えられる。 以上のように、本研究の目的を達成することができた。
|