酸化鉄の還元酸化反応を利用するマイクロ燃料電池用の廉価な水素供給体の開発
Project/Area Number |
21656194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metal making engineering
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 昭二 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (40024351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 圭二 名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (50204144)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 燃料電池 / 水素供給体 / 酸化鉄 / 還元酸化反応 |
Research Abstract |
酸化鉄の還元と還元鉄の水蒸気による酸化から成るサイクル反応を利用する水素生成においては、焼結防止が課題であったが、還元ガス中の微量硫黄成分ガスがこの焼結防止に効果があることが最近林昭二によって初めて見出された。本研究では、従来の焼結防止法である異種酸化物添加法とは異なる被覆法(湿式法)も併用して微量硫黄成分ガスによる焼結防止条件を確立することを目的とした。次に、酸化鉄微粒子を造粒したミニペレットの充填層からの水素生成効率を評価し、マイクロ燃料電池用の廉価な水素供給体の開発を目指した。 その結果、Al_2O_3、CaO、MgOを単独で少量被覆した各酸化鉄試料の複数回繰り返しサイクル反応試験において、還元ガス中に微量硫黄成分ガス無添加条件においても相当焼結防止に効果があったが、硫黄成分ガス添加の条件が、どの試料においても水素生成率が90%以上の理論値に近い値が得られ焼結防止に最も効果があることが知られた。 次に、350℃にて5グラムの還元鉄ミニペレット充填層からの水素生成効率(一回目サイクル)の酸化時間と水蒸気供給量依存性をガスクロ分析から評価した結果、広範囲の水蒸気供給量の条件にて理論値(鉄量の4.8mass%水素生成、即ち、その1グラムから0.54リットルの水素ガスが生成)を得た。 通常の工業用還元ガス中には必ず微量硫黄成分ガスが含有しているため、今後更に、本研究の全体システムに改良を重ねて、酸化鉄の還元酸化反応を利用するマイクロ燃料電池用の廉価なカプセル型水素供給体の開発を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)