人体の動きを考慮した重粒子線治療インバースプラニングに関する研究
Project/Area Number |
21656240
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nuclear engineering
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 顕一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任准教授 (70344025)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 粒子線治 / モンテカルロ法 / 線量計算 / 粒子線治療 / 生体力学 |
Research Abstract |
がんの重粒子線治療とは、線量の集中性が高く、細胞致死効果の高い重粒子線(本研究では主に炭素イオン線を対象とする)を病巣に集中的に照射することによって、非侵襲にがんを治す治療法である。その治療計画では、X線CT画像等に基づいて線量分布を計算する。2次的ながんのリスクを評価するためには全身に対する線量計算が望ましいが、近年のCT画像の高精細化によって、ボクセルデータが膨大になり、次世代スパコン京のスペックをも超えるようなメモリー(コア辺り数ギガバイト以上)が必要になりつつある。人体の動きを考慮する上で特に重要なこの問題を解決するため、当該年度は、領域分割モンテカルロ法の開発・並列化、性能評価を行った。 この方法は、計算領域を与えられたメモリー量で計算実行可能な複数の領域に分割して、重粒子線の入射位置から順に線量計算を実行するというもので、この方法を用いることによって、従来よりも少ないメモリー使用量での実行を可能にすることに成功した。また、領域分割では、粒子の位相データの書き出し・読み込みを多数回行うため、これによる計算時間の増大が懸念されたが、計算時間の増加は10%未満と十分小さいことを示すことができた。一方、ウィークスケーリングはおおむね良好であるが、若干増加傾向が見られ、さらなる検討・改善が必要と考えられる。 また、理化学研究所の仁科加速器研究センターと連携し、市販のファントム中におけう線量分布の実験データを取得し、計算結果の検証を行い、良好な一致を得た。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)