Project/Area Number |
21657034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
有賀 純 The Institute of Physical and Chemical Research, 行動発達障害研究チーム, チームリーダー (10232076)
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | タンパク質間相互作用 / タンパク質機能ドメイン / zinc finger / 分子進化 / 分子系統解析 / 疎水性相互作用 |
Research Abstract |
Zicタンパク質の立体構造解析で明らかになった2つのZnフィンガーが一体化した構造について、同様の構造が一般的に見られるのかを検討した。これまでに構造決定されたタンパク質の中ではGliやZap1が同様な構造を示し、これらの立体構造を重ね合わせてみると、トリプトファンが2つのZnフィンガーをつなぐような位置を占めていた。アミノ酸の配列ではC-W-C-H-Hが2回繰り返されているので、「タンデムCWCH2」と名付け、同様の配列をもつ遺伝子をデータベース上で検索した。その結果、587のタンデムCWCH2を含む配列を同定することができた。次にこれらをアミノ酸配列の類似性や文献に記載されている機能情報などをもとに分類・整理したところ、11の遺伝子群にまとめられた。次に、タンデムCWCH2を含む遺伝子の分布を生物を進化の系統樹に重ねてみると、タンデムCWCH2は襟鞭毛虫を含めた動物と真菌を中心に分布していることがわかった。アミノ酸配列の類似性を統計学的に解析したところ、タンデムCWCH2の原型は動物と真菌の共通祖先にまで遡れるという結果が得られました。一方で一般的なC2H2 Znフィンガーは真核生物に広く分布していることが知られている。また配列をもとに構造解析を行った結果、タンデムCWCH2の特徴は、トリプトファンが保存される以外に3つあることが、明らかになった:a)特定の位置のアミノ酸は高頻度で特定のアミノ酸に占められる。b)二つのCWCH2をつなぐアミノ酸配列が一般的なZnフィンガーに比べて長い。c)一般的なZnフィンガーには見られない挿入配列が認められる場合がある。ただし、b,c)のアミノ酸配列は保存性は低い。これらの特微は2つのZnフィンガーが結合して一体化するために進化の過程で獲得してきた変化ではないかと考えられた。これらの知見をもとに、より詳細なフィンガー間相互作用の相互作用の解析を蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)やモデル動物を用いて進め、フィンガー間相互作用をもとにしたプローブの開発を進めた。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)