パターン基材を用いた細胞膜曲率の制御と活性化Gタンパク質のイメージング
Project/Area Number |
21657037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
角南 寛 北海道大学, 大学院・先端生命科学研究院, 研究員 (50374723)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | BARドメイン / 細胞接着 / 細胞形態 / パターン基材 / 再生医工学 / シグナル伝達 / 低分子量Gタンパク質 / 三次元培養基材 |
Research Abstract |
本研究課題はパターン基材を用いて単一細胞内に異なる形態の膜を調製し、これら膜形態に起因する膜タンパク質の局在化やシグナル伝達を観察する。一連の評価を単一細胞内で行うことにより、細胞の個体差や細胞周期の差異を考慮した再現性の高い膜機能の解明が期待される。本年度はパターン基材のエッジの形状が細胞膜形態とそれに起因する細胞接着シグナルに及ぼす影響について調べた。まず、単一細胞がさまざまなエッジに接着するようなパターン基材をフォトリソグラフィー法によって作製した。具体的なパターンのエッジ形状は三角形、花形、三つ葉形などであり、これらのパターンは一つながりのエッジに鋭い部分と鈍い部分を有している。FE-SEM観察により、溝の幅4μm~20μm、深さ5μmのパターンであることが確認された。これらのパターン基材上でHepG2細胞やHEK293A細胞、NIH3T3細胞、HeLa細胞、COS-1細胞などの培養を行い、それぞれの細胞が各エッジに対してどのような接着形態をとるのかを観察した。その結果、今回用いた細胞はエッジの形状が比較的鋭い場所に対して糸状仮足や葉状仮足を伸展する傾向があることが分かった。また、生きた細胞内にTalin-RFPを発現させ、その動きを追跡したところ、Talin-RFPは細胞の運動と共にエッジに沿って移動し、鋭いエッジ部分に長く滞在する様子が観察された。これらの結果から、パターンのエッジ形状は細胞接着だけでなく細胞運動をも左右することが示唆された。今後は三次元パターンのエッジ形状によって細胞の接着形態を自在に制御し、増殖能や分化能、代謝機能の制御を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)