酸化LDL細胞内輸送における輸送小胞一時待機の意義とその制御要因の解析
Project/Area Number |
21657052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
町田 幸子 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品バイオテクノロジー研究領域, ユニット長 (30353981)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 酸化LDL / 酸化LDL受容体 / LOX-1 / 小胞輸送 / エンドサイトーシス / LDL受容体 / エンドサイトーシス速度 |
Research Abstract |
酸化LDL (Low density lipoprotein)は、酸化LDL受容体(LOX-1:C type lectin-like Oxidised LDL receptor)を介したエンドサイトーシスにより細胞内に取り込まれるが、輸送途上の小胞の動きが数分間に渡り停止する地点が細胞内に存在することが課題担当者により明らかにされていた。この小胞の一時停止の意義を明らかにする目的で、一時停止の動きを示さないLDLの虜身に関わるLDL受容体の細胞内領域とLOX-1細胞外領域(酸化LDL認識領域)とのキメラ受容体、および、細胞内領域に変異を導入したLOX-1を作製し、輸送小胞の動きを制御する配列を解析した。その結果、LOX-1の細胞内領域に存在するYSPWの配列を欠損すると、輸送小胞の動きが遅くなることが、それに伴い、顕著な一時停止の現象も失われることが新たに確認された。さらに、一時停止をしている状態の小胞複合体を調製し、一時停止時に酸化LDL/LOX-1複合体を含む小胞と相互作用する因子の解析を進めたが、一時停止に伴って小胞と相互作用する分子の同定には至っていない。一方、酸化LDLの取り込みにより、ERK1/2のリン酸化を始めとするシグナル伝達系の活性化が生じることを明らかにしたが、モデル細胞においては、ERKのリン酸化は、酸化LDL取り込みの直後から起こり、5分程度でリン酸化の程度が最大になり、その後、脱リン酸化が起こり15分後には完全に脱リン酸化されることが確認された。このERK1/2のシグナルの消長は、細胞により異なっているが、小胞が一時停止の位置から急速にリソソームに向けて動き出す時期に速やかに脱リン酸化が生じることが確認された。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)