ピロロキノリンキノン新規活性代謝物の発見と食品応用
Project/Area Number |
21658045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Food science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮澤 陽夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20157639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲川 清隆 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (80361145)
木村 ふみ子 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教 (50321980)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ピロロキノリンキノン / LC-MS/MS / 消化管機能 / 無菌動物 / 吸収代謝 / LC-MS / MS |
Research Abstract |
本研究では従来ほとんど知られていない"動物におけるピロロキノリンキノン(PQQ)の吸収代謝の解明"、"PQQを高含有する食品の開発"を目指し、LC-MS/MSを活用して、分析化学を基礎にしたPQQの食品科学的研究を展開し、PQQの真の生物化学的特性の理解や、食品PQQによる疾病予防につなげることを目的とした。 (1)消化管におけるPQQ代謝物の解析と生理機能の解明では、昨年度にラット尿中で認めた主要なPQQ代謝物の生理作用について、細胞実験での評価を予定していた。しかし、この評価に先立ち、経口摂取されたPQQの体内動態より明らかにする必要性があると考え、ラツトへのPQQの投与実験を行った。その結果、PQQの投与で糞中からもPQQ代謝物が検出されることがわかった。しかし、その量はPQQに比べて微量であった。もた、こうしたPQQ代謝物の生成と腸内細菌との因果関係を明らかにする目的で、無菌動物を用いて投与実験を行った。しかし、無菌動物では、通常動物に比べ、糞や尿中のPQQやPQQ代謝物は少量であった。放射性同位体を用いた過去のPQQ投与実験では、尿中への回収率は80%と報告されている。しかし、本実験でのPQQとPQQ代謝物の糞・尿中からの回収率の合計は30%程度であり、また、血漿からはPQQが検出されていない。これらのことを考えると、ラットに経口摂取されたPQQは、消化管内で、今回のLC-MS/MS分析では追跡できていない何らかの化合物に代謝されている可能性があり、今後にさらなる研究が必要と考えられた。 (2)PQQ高含有食材の確立と有用性評価については、昨年度に酢酸菌にPQQが高含有されることを見出したため、今年度は31種の酢酸菌体についてPQQ含有量を測定し、特に生産量の高い3種の酢酸菌体を特定でき、今後の食品化への道が開けたと考えられる。 以上、本研究により、"PQQの吸収代謝の解明"と"PQQ高含有食材開発"について、当初の研究目的を達成できなと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)