Project/Area Number |
21658059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Wood science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
磯貝 明 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40191879)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | セルロース / 植物 / 分岐構造 / TEMPO / TEMPO触媒酸化 / ヘミセルロース / SEC-MALLS / コンフォメーション |
Research Abstract |
植物主成分多糖であるセルロース分子に、他成分であるリグニンあるいはヘミセルロースとの化学結合が存在している可能性については、様々な間接的方法で検討されたが、有効な証明には至っていなかった。今回、針葉樹材から杉、広葉樹材からユーカリ材とブナを選択し、常法に従ってWise法によって温和な条件で脱リグニンし、それぞれホロセルロースを調製した。これまで、ホロセルロースはいかなるセルロース溶剤にも溶解しなかったため、ホロセルロース全体をSEC-MALLSでコンフォメーション解析することができなかった。一方、エチレンジアミンで膨潤処理することにより、ホロセルロースの95%以上を、LiC1-DMAc系セルロース溶剤に溶解させることができた。ホロセルロースのSECパターンは高分子量のセルロース部分と、低分子量のヘミセルロース部分に二極化し、分子量で両多糖を分離することができた。更に、高分子セルロース部分のコンフォメーションを解析したところ、高純度セルロースであるバクテリアセルロースのコンフォメーションとは異なり、木材セルロースの場合には同一慣性半径でも高密度化していることが明らかになった。これらの結果から、高分子量セルロースにヘミセルロースあるいはセルロースの分岐が存在することが示された。これらの分岐構造は結晶性のミクロフィブリル表面にのみ存在していると考えられ、植物細胞壁中でリグニン、ヘミセルロースと分子~ナノレベルの天然の複合体を形成して高強度化していると考えられ、植物細胞壁の高強度を説明できる。一方で、生合成の観点からは分岐セルロース分子の存在をまだ説明することができないので、課題として残る。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Enlargement of individual cellulose microfibril in transgenic poplars overexpressing xyloglucanase2011
Author(s)
Yamamoto, M., Saito, T., Isogai, A., Kurita, M., Kondo, T., et al.
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Journal Title
Journal of Wood Science
Volume: 57
Pages: 71-75
NAID
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Peer Reviewed
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