Project/Area Number |
21658062
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Wood science
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 高晴 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (90196246)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久川 弘 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (80263630)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 木質バイオマス / 街路樹 / 重金属 / 環境磁気学 / 大気汚染 / 欧州規格 / 環境調和型農林水産 / 再生可能エネルギー / バイオマス / 環境磁気 |
Research Abstract |
交通量が大きく違う広島県内の高速道路4カ所と交通量が多い広島市、廿日市市、東広島市、呉市の国道8カ所、それに、東広島市内の市道3カ所からの街路樹剪定枝をそれぞれの道路管理者から頂いた。それに、汚染が少ないと考えられる東広島市いこいの森から山作業で出た小径木などを使わせて頂いた。 重金属に関する規定が含まれた固体バイオ燃料に関する欧州規格の最終草案(EN14961)が最近出された。多くの勢定枝試料は全ての金属についてこの基準値を下回ったが、銅で5カ所、亜鉛で2カ所、カドミウムで1カ所基準値を上回った。いずれかの金属で基準値を上回ったのは、16カ所中6カ所であった。剪定枝などの試料の重金属含有率を磁気的測定の結果と対比すると、今回の測定については、1カ所で銅だけ磁気測定の値が低いにもかかわらずEN14961より高い値が見られたが、それ以外は、飽和等温残留磁化のある値以上にしかEN14961を上回ったものは見られなかった。このことから、これらの磁気測定によって、危険性の高い剪定枝を容易に排除できる可能性が示された。交通量については、大幅に少ないにもかかわらず基準を上回った箇所があった。 今回の研究は、街路樹剪定枝が木質バイオマスとして使えるか否かを調べる事が目的であり、その場所の大気汚染の状態を反映したものではあるが、葉が多いか少ないか、また、木の種類によっても重金属の吸収、吸着が違うことが考えられ、大気汚染の程度と数値的に結びつけることは、現在のところ難しい。しかし、街路樹剪定枝などを、安全性をモニタリングしながら使っていくことによって、地域環境の監視・改善と地球環境問題への取組を同時に進めていくことができると考えられる。
|