蹄葉炎新規治療薬としてのNF-κB阻害剤の効果解析
Project/Area Number |
21658108
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical veterinary science
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
松田 浩珍 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (80145820)
|
Project Period (FY) |
2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
|
Keywords | 獣医学 / 分子標的 / ウマ |
Research Abstract |
1ウマ末梢血リンパ球を用いたNF-κB阻害剤(IMD-0354)の有効性解析 ・サラブレッドの末梢血よりリンパ球を分離し,リポポリサッカライド(LPS)を添加して培養,細胞数および細胞活性を色素排泄法およびMTT法により解析したところ、一定期間生存が維持された。 ・これに,様々な濃度のIMD-0354を添加して培養したところ,濃度依存的に細胞活性が減弱した。 2実験的蹄葉炎モデルに対するIMD-0354の効果 ・JRAより供与されたサラブレッドにLPSを静脈内投与し蹄葉炎を誘導,蹄温をサーモメータで測定し,血液検査および臨床検査で総合的に病状を評価した。生理的食塩水を投与した場合、ウマの蹄温および体温はほぼ一定に推移した。総白血球数および白血球分画、不快感スコアにも変化はなかった。LPS 30ng/kgを30分間かけて静脈内投与した場合、ウマの蹄温は時間依存的に低下し、90分後には4.3度低下した。また体温は投与60分後から上昇し始め、90分後には0.4度上昇した。白血球数は時間依存的に減少し90分後には投与前の59%に減少した。ウマは投与後、前かき・尾振り等の不快感を示し、振戦や軟便等の全身症状が現れた。以上より、LPSの静脈内投与は、全身性に敗血症様の症状を誘導し、蹄部においては循環障害による蹄温の低下を示し、実験的蹄葉炎モデルとして有用であることが確認された。 ・蹄葉炎モデルに対し,IMD-0354を指静脈の微細カテーテルから注入し、上述した検査を実施してその効果を判定した。前処置として、ウマの球節部分を駆血し、指静脈へIMD-0354 1mgを注入して20分間静置した。その後駆血を解除し、LPSの静脈内投与を行なった。白血球数の減少や全身症状の出現に差はなかったが、IMD-0354投与馬では蹄温の低下が緩やかとなり、90分後までに1.0度の低下に留まった。以上の結果より、IMD-0354の局所投与は全身症状をあまり改善しなかったが、蹄温の低下を緩和したため、蹄葉炎に対する予防効果が期待された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)
-
[Journal Article] A novel NF-KB inhibitor improves glucocorticoid sensitivity of canine neoplastic lymphoid cells by up-regulating expression of glucocorticoid receptors2010
Author(s)
Matsuda A., Tanaka A., Muto S., Ohmori K., Furusaka T., Jung K., Karasawa K., Okamoto N., Oida K., Itai A., Matsuda H.
-
Journal Title
Related Report
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-