細胞老化の発癌制御に関する2面性とその調節に関する研究
Project/Area Number |
21659083
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
原 英二 財団法人癌研究会, 癌研究所がん生物部, 部長 (80263268)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 癌 / 老化 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
哺乳動物の正常な体細胞に癌遺伝子の活性化など発癌の危険を伴う異常が生じると発癌防御機構の1つとして知られる「細胞老化」が誘導され、異常細胞の増殖が不可逆的に停止することが知られている。しかし、最近、我々は細胞老化を起こすと、活性酸素種(ROS)の著しい上昇とそれに伴う多核・多倍体化が促進され、良性腫瘍から悪性腫瘍への形質転換を促進している可能性があることを見出した。そこで、本研究では、細胞老化におけるROSの産生とその染色体分配機構に及ぼす影響を明らかにすることにより、これまで殆ど注目されてこなかった細胞老化のもう一つの側面(発癌促進作用)の実体を解明することを目的として研究を行った。条件的に不死化したヒト線維芽細胞株を用いて細胞老化を誘導後に細胞増殖を再開した細胞クローンを単離した。それらの細胞クローンのうち約10%の細胞クローンが足場非依存的増殖能や染色体数の増加など元の細胞が持っていなかった悪性腫瘍形質を獲得していた。そこで、それらの細胞クローンで共通して起こっている遺伝子発現変化をマイクロアレイを用いて解析した結果、発現レベルが著しく上昇している遺伝子の中に染色体分配への関与が示唆される遺伝子が複数含まれていることが分かった。そこで、様々な悪性腫瘍細胞においてそれらの遺伝子の発現をRNA干渉法(RNAi)により阻害したところ、細胞が瞬時にアポトーシスを起こした。また、細胞老化を誘導する際にROSの産生を抑えておくと、これら遺伝子の発現変動が起こらず、悪性形質を獲得した細胞が出現しなくなった。これらのことからROSにより染色体分配に関与する遺伝子の発現が変化することが細胞老化に伴う染色体異常と、悪性腫瘍細胞への形質転換に深く関与していることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)