感染グリア病態学:ウイルスから解き明かすグリア細胞の新機能
Project/Area Number |
21659114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
朝長 啓造 大阪大学, 微生物病研究所, 招聘教授 (10301920)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ボルナ病ウイルス / グリア細胞 / 感染病態 / シナプス / 神経疾患 |
Research Abstract |
本研究は、ボルナ病ウイルス(BDV)の病原性を利用してグリア細胞、特にアストロサイトの未知なる機能の解明を行うものである。BDVは、感染によりアストロサイトの機能障害を誘導することが示唆されており、グリア細胞機能異常による神経疾患の発症モデルとして広く用いられている。BDV感染によるグリア細胞の機能異常とその分子機序を総合的に解析することで、新たな視点でグリア細胞機能の本質に迫ることができると考えた。そこで、BDVによるアストログリア細胞の機能障害について詳細な解析を行った。前年度までに、BDVの病原遺伝子であるP遺伝子を発現させたC6グリオーマ細胞において68個の宿主遺伝子が有意な発現変化を示すことを明らかにした。そこで本年度、同定された遺伝子の中で、発現量の上昇が大きく、神経疾患との関連性が示唆されているIGFBP3に注目して解析を進めた。リアルタイムPCRを用いた解析の結果、BDVのP遺伝子をアストログリアで発現するトランスジェニックマウス(P-Tg)脳由来グリア細胞においてもIGFBP3 mRNAの発現が顕著に増加していることが確認された。野生型マウスより分離した神経初代培養に適量のIGFBP3を添加し、抗カルビンジン抗体で染色される神経細胞の生存数について経時的な観察を行った。その結果、IGFBP3を添加した神経細胞では培養10日目において生存数が顕著に減少していることが明らかとなった。また、P-Tg小脳ではインスリン様成長因子受容体のリン酸化が顕著に低下しており、P-Tg小脳におけるインスリン関連シグナルの異常が示された。このことから、IGFBP3には神経細胞脱落を誘導する活性があることが明らかとなり、アストログリア由来のIGFBP3の発現意義について明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)