心筋分化誘導後ヒトiPS細胞による薬剤評価システムの開発
Project/Area Number |
21659139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied pharmacology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 裕之 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (70378751)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | シミュレーション工学 / 生理学 / 生体生命情報学 / 薬剤反応性 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は、心筋分化誘導後ヒトiPS細胞の膜電位を計測、コンピュータシミュレーションでこの計測結果を再現し、各種病態時における不整脈発生のメカニズム解明に繋げることにある。平成22年度は1)心筋分化誘導後ヒトiPS細胞からの膜電位データ採取法の検討、さらに2)活動電位および興奮伝播異常をコンピュータシミュレーションで再現するための数理モデルの開発を試みた。 1) 予備実験段階で心筋分化誘導後マウスiPS細胞からの膜電位データ採取はほぼ確立されたと考えられ、これをヒトiPS細胞に適用することを試みたが、細胞の単離および分化段階の調整が困難であった。また活動電位記録は自動能を有する細胞群から得られるものが多く(PLoS ONE (2011)6:e16734)、動物実で得られるような心室筋細胞の活動電位記録を安定して行うためには更なる工夫が必要であると考えられた。 2) 心筋細胞の興奮伝播の再現に欠かせないギャップジャンクションチャネル(Gap)の新しい数理モデルを開発した(Progress in Biophysics and Molecular Biology (2010) 103:102-110)。動物実験より得られた細胞内遊離MgとGapの開閉状態関係を数式化し、高濃度Mgによる伝導障害をコンピュータシミュレーションで再現することができた。一般的に心筋虚血により細胞内ATP量は減少するが、これに伴い細胞内遊離Mgが増加することよ、今回の検討は虚血性不整脈の解明に繋がると考えられる。今後ヒト心筋モデルへの調整、薬剤による修飾へと発展が期待できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)