Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
ここ数年の間に、造血器腫瘍・固形がんを中心に分子標的療法や個別化医療が徐々に導入されつつある。その基本は、当然のことながら分子標的を確認することに始まる。次に、germ-line検査にて体質個性を調べてこごの患者にベストのオーダーメイド医療を行うことになる。しかし、SNP等の個性検査は必ずしも発病後に調べなくても、いつ・どんな制度で行うか緊急性も考慮して国民のコンセンサスを得ておくことも大事である。疾病の側の体細胞変異などの治療標的は、白血病を除けば通常固形がんにおいては、検査サンプルの採取において、侵襲性をともなうことが多い点も問題点の一つである。そこで、昨年度は、今oncogensis分野のトピックスのひとつである血漿中でも安定的なmicroRNAが目的の代理マーカーになり得るか否かをpilot的に検討した。第1に少なくとも細胞内において分子標的をmicroRNAと言う単なる一分子で識別できるのか。また、細胞内と血漿中のmicroRNAがubiquitusとなり得るか否かを検討した。その為に、最初に、腫瘍細胞と血漿中の間にmicroRNAの濃度にdiscrepancyがないのかを検討することが本ideaの基本成否の鍵となると思われたのでこの点はmicoRNA,RT-PCR,定量real-time qPCRで慎重に検討した。今回の検討では、細胞内では高値であったmiR155が血漿中ではむしろ低く、むしろ細胞内ではdown-regulated microRNAが血漿中では優位に二者間で差が観察されおのが少なからず存在することがわかった。従って、血漿中のmiR-RNAの場合、高値のみならず、低値例にも注目し、いくつかのmiRを組み合わせてscreeningすることで可成りの分子標的ないしがん細胞の体細胞変異が調べられることが示唆された。今後は、この戦略に基づいて一つ一つ検証して一日も早い実用化を希望している。
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