ケミカルバイオロジー手法による肝疾患別TGF-β活性化機構の網羅的同定と解析
Project/Area Number |
21659192
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
小嶋 聡一 The Institute of Physical and Chemical Research, 分子リガンド生物研究チーム, チームリーダー (10202061)
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | TGf-β / 活性化反応 / プロテアーゼ / 血漿カリクレイン / 肝線維化 / ケミカルアレイ / ケミカルバイオロジー / 非アルコール性脂肪性肝炎 |
Research Abstract |
同手法のバリデーションをするため、最初に、モデルケースとして、ケミカルアレイを用いて血漿カリクレイン依存TGF-β活性化反応の阻害剤をみつけることができるかどうか、以下の3点について検討した。1)まず、肝組織抽出液の調製法について検討を行い、0.5%TritonX-100含有TrisバッファーpH7.4を用いてダウンス型ホモジナイザーで肝臓をすりつぶし超遠心した上清を用いるのが一番良く、潜在型TGF-βのみ検出でき、インキュベーションするとはじめて活性型TGF-βが検出される事を見出した。2)次に、TGF-βの検出法について検討を行い、遺伝子プロモーター上のTGF-βの刺激応答配列であるCAGAボックスを9つ有するリポーター遺伝子9xCAGA-Lucを高発現するミンク肺上皮細胞を作製した。同細胞を用いると、従来のELISAの検出限界(約10pg/ml)とほぼ同程度の検出感度で、培地に添加した検体中のTGF-β量を簡便に測定できることがわかった。そこで、1)で調製した肝抽出液を2)の細胞とインキュベーションし、そこにケミカルアレイでヒットしたインヒビターを入れて評価するハイスループット測定系を樹立した。3)ケミカルアレイを用いて血漿カリクレイン依存TGF-β活性化反応の阻害剤をスクリーニングしたところ、プロテアーゼ阻害剤に加えて、LAP切断配列に結合する事で活性化反応を阻害する新規化合物2種類がヒットした。以上の結果により、同手法のバリデーションができたと考えられ、現在、同手法を用いて、胆管結紮ラット肝線維化モデル肝臓、並びに非アルコール性脂肪性肝炎モデル肝臓中に存在する血漿カリクレイン以外の肝組織由来新規TGF-β活性化プロテアーゼの同定を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)