ショウジョウバエ、マウス、ヒト間で保存された疾患発症シグナルの解析研究
Project/Area Number |
21659198
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
久場 敬司 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10451915)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | CCR4-NOT / CNOT3 / ショウジョウバエ / 心不全 / エピジェネティクス / 転写 / RNA |
Research Abstract |
本研究は、ショウジョウバエの遺伝学的スクリーニングで得られた遺伝子群について、マウスの病態モデルやヒト遺伝子との関連を機能解析することにより、モデル生物スクリーニングのヒト疾患発症シグナル解明での有効性、重要性を検証することを目的とした。前年度にショウジョウバエの心管形成スクリーニングを行い、NOT3遺伝子を新規の心管形成に必須の因子として初めて同定した。さらに、NOT3遺伝子改変マウスの作製ならびに心臓の機能解析から、NOT3がマウス心機能の恒常性維持に重要であることを明らかにした。平成22年度は、下記の2項目について検討を行った。 1)ヒトNOT3関連遺伝子SNPの心疾患感受性の検討:健常人(ヨーロッパ白人種)15,000例の心電図QT時間とNOT3ならびに関連するCCR4-NOT複合体の遺伝子群のSNPについて、GWASのメタ解析を行ったところ、NOT3プロモーター領域のSNPとQT時間との有意な相関を見出した。一方で、このNOT3のSNPについて心筋梗塞患者と健常人(黄色人種)200例で同じ解析を行ったところ病態との有意な相関は見いだせなかった。 2)NOT3以外のショウジョウバエの心管形成因子のマウスにおける検討:共同研究にてショウジョウバエのRNAiライブラリーによる心不全のスクリーニングを行い、NOT3以外のハエ心管形成因子がハエの心機能調節に重要であることを見出した。そこで、これらをマウスで検証すべく、高効率に遺伝子改変マウスを作製する技術基盤の開発に着手した。 以上から、ショウジョウバエの遺伝学的スクリーニングで得られた遺伝子群は、マウスのみならずヒトの心機能調節に重要な因子として保存されていることが強く示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(12 results)