ポリグルタミン病の病態抑止治療と神経賦活治療の併用療法
Project/Area Number |
21659220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
足立 弘明 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, COE特任講師 (40432257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
祖父江 元 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20148315)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 球脊髄性筋萎縮症 / 神経栄養因子 / トランスジェニックマウス / アンドロゲン受容体 / CAGリピート / 2アミノ酸剤 / BDNF / GDNF |
Research Abstract |
我々は、ポリグルタミン病のうち球脊髄性筋萎縮症(SBMA)を対象に、種々の治療法(抗アンドロゲン療法、分子シャペロン誘導療法、HDAC阻害剤による転写活性療法など)の開発研究を行ってきた。これらの治療法は分子標的治療として強力な病態抑止作用を有するものの、強力な治療効果を発揮するには残存神経の機能を改善する賦活治療を同時に付加し、神経機能の改善を促進することが重要である。神経栄養因子の付加はこの目的にかなう治療法の一つであると考えられる。そこで、内因性の神経栄養因子の誘導剤である2アミノ酸剤(Leu-I1e)を併用療法として行い、神経賦活治療としての有効性を検証した。Leu-I1eは強力なBDNF、GDNFの誘導剤で、高い安全性が確認されている。BDNFとGDNFは神経栄養因子の中でも特に運動ニューロンに活性が強いことが知られており、SBMAの神経賦活治療に寄与できる可能性が期待される。Leu-I1eの治療効果を検討するために、進行期のSBMAマウスに去勢術を施行し、Leu-I1e投与群と非投与群に分け、これまでの報告において短期投与では毒性が問題にならないことが確認されている量を薬剤吸収が確実な腹腔内に連日投与したところ、SBMAマウスの運動機能障害はLeu-I1e投与群でより改善した。この研究のような病態進行を抑止する治療法と神経機能改善の治療法を組み合わせて治療効果を狙う試みは、他に例を見ない試みであり、高い独創性を持つと考える。SBMAモデルマウスで治療効果が確認できれば、このパラダイムをさらに広い範囲の神経変性疾患へ展開することが可能になると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)