肝移植における栄養・肝ミトコンドリア機能・免疫機能の相関に関する基礎的臨床研究
Project/Area Number |
21659300
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上本 伸二 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (40252449)
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 肝移植 / 免疫機能 / 栄養 / ミトコンドリア機能 |
Research Abstract |
1) これまでの生体肝移植後の免疫機能の研究から、肝移植後の成績を大きく左右する感染症の進展にはCD8(+)T細胞の中のeffector T細胞(Te)の機能が重要であり、Teの分布から患者の術前リスクを評価できること、Teの有効な機能回復にはcentral memory T細胞(Tcm)のIL-12受容体の発現が重要であることを見いだした。本研究においては、術前high riskグループであるGroup III症例においてTcmのIL-12受容体の変動を検討したが、通常の免疫抑制療法であるタクロリムスとステロイドの併用療法では術後には著しくTeが長期間低下し,またIL-12受容体の発現亢進もなく、種々の合併症を伴い,死亡率も高く,その生存率は6年後では50%に低下した。一方、タクロリムスとMMFの併用療法では,IL-12受容体の発現亢進を認め、Teが維持され、合併症も少なく6年生存率は100%であった。 2) 栄養療法に関しては、術前のアミノレバン投与、移植後の特殊な抗炎症経腸栄養剤投与が、統計学的に有意に肝移植後の敗血症の発症を抑制し、肝移植後の成績向上に寄与することを確認した。同時に、これらの栄養介入を行った患者群ではTeが維持され、TcmのIL-12受容体の発現も亢進している傾向が見られている。一方、AKBRに関しては安定したデータを得ることができない結果であり、今後の研究課題として残った。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)