脊髄グリア細胞でのtPA発現を介した脊髄根損傷モデル特異的疼痛メカニズムの証明
Project/Area Number |
21659358
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
野口 光一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10212127)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 神経根症 / tPA / アストロサイト / 疼痛 / 発現調節 / 脊髄後角 |
Research Abstract |
本研究は、神経根損傷後の脊髄後角におけるグリアの活性化のメカニズム、特にその中でtPAの関与を調べることにある。これは、グリアの活性化を介して痛み伝達に関わる神経の興奮性が上昇し、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄による神経根症の病態の一因である可能性が予想される。 22年度は、脊髄におけるtPA活性が亢進して疼痛メカニズムに関係していることを、既に我々の教室で報告しているroot損傷モデル作成を行い、その解析を行った。その結果、 1. L4,5レベルの神経根を結紮、もしくは糸で緩く巻くCCIモデル作成を行い、疼痛行動を測定した。その結果、結紮後でも疼痛行動が出現し、CCIモデルよりも安定して出現することがわかった。 2. 前根損傷単独群では、非常にきれいな疼痛行動が惹起され、後根損傷群よりも明確に疼痛モデルとして使用できることが明らかとなった。 3. マイクログリアのマーカーであるIba-1、アストロサイトのGFAPの免疫組織化学法を上記前根損傷群で検索した結果、Iba-1、GFAPの上昇を確認することができた。 4. 前根損傷において疼痛行動が促進されるメカニズムとして、一次知覚ニューロンの興奮性の活性化、DRGニューロンでの種々の分子の遺伝子発現の変化を検討しており、少なくともBDNFの上昇が確認された。 5. 現在、前根損傷群での脊髄活性化のメカニズムとtPAとの関係を調べることを最終目標として、本モデルにおける脊髄活性化マーカーの動態をまとめている。
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Report
(2 results)
Research Products
(24 results)