Project/Area Number |
21659377
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
橋谷 光 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10315905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 博充 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (70410313)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 過活動膀胱 / 微小循環 / 虚血 / 血管平滑筋 / 間質細胞 / 自動運動 / 細胞内カルシウム / 尿路上皮 / 生活習慣病 / 求心性神経 |
Research Abstract |
膀胱壁伸展時の粘膜下微小循環の維持に関与していると考えられる粘膜下細静脈の自動性発生の細胞内機構について検討した。 細胞内電位と細静脈径変化の同時記録では、自発活動電位が自動収縮に先行して起こり、いずれの現象もカルシウム(Ca^<2+>)活性化塩素イオンチャネルおよび電位依存性Ca^<2+>チャネル阻害剤により抑制された。細胞内Ca^<2+>イメージングにより輪走・縦走平滑筋細胞において同期した自発Ca^<2+>濃度上昇が認められた。電位依存性Ca^<2+>チャネル阻害剤存在下においても個々の平滑筋細胞においてCa^<2+>Ca^<2+>濃度上昇が認められたが、細胞間の同期性が失われた。平滑筋とは異なる形態を有し、ネットワークを形成する細胞(血管周囲間質細胞)においても同期した自発細胞内Ca^<2+>濃度上昇が発生し、電位依存性Ca^<2+>チャネル阻害剤により同期性は失われたが個々の間質細胞における自発Ca^<2+>濃度上昇は抑制されなかった。以上の結果からは、平滑筋細胞と間質細胞のいずれが自動運動のペースメーカー細胞としての役割を果たしているかは特定できなかったが、小胞体からのCa^<2+>遊離が起点となり、電位依存性Ca^<2+>チャネルによる電気的細胞間連携により自動運動に不可欠な細胞間同期性がもたらされると考えられた。 細静脈の自発収縮は経壁電気刺激により頻度が増加し、その作用はα受容体阻害薬により抑制された。α受容体阻害下では神経刺激により自発収縮の頻度の低下および血管径の拡張を認める場合があり、抑制作用はプβ受容体阻害により拮抗された。外因性アセチルコリンは濃度依存性に自発収縮の頻度を増加させ血管径を減少させた。排尿筋層のみを除去した尿路上皮を含む標本でも自発収縮を認めたが、神経刺激により持続的な収縮が起こり、またカプサイシン投与により自発収縮の抑制が認められた。以上より細静脈の自発収縮は神経および尿路上皮から放出される生理活性物質により制御されることが示唆された。
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