Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
前年度の結果より、ケロイド組織に大量に含まれているグリコサミノグリカンは、今度ロイチン硫酸(以下CS)と判明したため、それに類似したスカフォールドを作成するため、2種類のスポンジを容コラーゲンスポンジに400μg/mlのCSを培地中に添加したものと、コラーゲンスポンジにケロイド組織のライセートを添加したものを準備し、それらスカフォールドにケロイド由来線維芽細胞を播種し、免疫不全マウスの背皮下に移植した。ケロイド由来線維芽細胞は、継代数2回までのものを使用した。3週間後に移植組織を取り出し、4%パラフォルムアルデヒドにて固定後、パラフィンブロックを作成し、組織学的検討を行った。いずれのスポンジにおいても、スカフォールド内で増殖したケロイド由来線維細胞が観察された。ケロイドライセートを添加した検体では、一部に、ヒアリン化したコラーゲンの増生が認められた。これらはケロイドに特徴的な組織学的所見であり、この結果から、本研究で用いたケロイド類似マトリックスによるスカフォールドを用いたインプラントは、ケロイドの特徴をより反映したモデルとなりうる可能性が示唆された。これまで、ケロイドには適切な動物モデルが存在しなかったため、今後のケロイド病態解析や治療薬開発に貢献する可能性が示唆された。
All 2010 2009
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (4 results)
Biochem.Biophys.Res.Commun. 390
Pages: 1221-1228
120001749556