Project/Area Number |
21659502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fundamental nursing
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Research Institution | Oita University (2010) University of Hyogo (2009) |
Principal Investigator |
荒川 満枝 大分大学, 医学部, 准教授 (00363549)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2010: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 看護技術 / 手指消毒 / 免疫 / 皮膚 / 院内感染 / 細菌 / 生体防御 / サイトカイン / 手指衛生 / 常在菌 |
Research Abstract |
医療者の中でも看護師の手指は患者に直接接触する機会が非常に多いため、手指の免疫機能が正常であることは、院内感染を防ぐ重要なポイントである。これまで手指衛生の分野では「微生物(細菌や真菌を含む)を減らす」という事のみに主眼が置かれた研究がなされ、人側の免疫能は注目されていなかった。そこで、我々は看護師の手指表面の「正常な免疫機能」を明らかにしたいと考えた。具体的には、健常な手指表面に「サイトカイン類および抗体またはその成分がどの程度存在するか」、またそれらの「手指表面の成分が常在細菌の繁殖に関して、どの程度の抑制効果を与える能力があるか」を明らかにする事を試みた。 10名の健常な手指を保持するボランティアの手を、滅菌PBSを入りの滅菌済みの袋の中に挿入してもらい、表面に存在する物質を溶出させて採取した。この際特に手洗いはせず、左右別々に採取した。採取した溶液は濾過滅菌した上で、ELISA法により、存在するサイトカインを検出した。結果として、インターロイキン類2種が、ボランティア全員の手指表面より採取した物質の中に検出できた。つまり、手指表面のインターロイキンの存在を明らかにすることができた。検体採取の条件を厳密に合わせることはできなかったため、濃度の比較をするには至らないながら、人によって明らかな違いが見られる一方で、同一人物での左右差はそれほど大きくなかった。TNFやケモカインは検出限界以下であった。 将来的に手指衛生の有効性の指標としてサイトカインの量を示ことは重要な視点であると考える。本研究を進め、手指の細菌に対する人側の防御システムについてさらに追究し、常在細菌叢との共生という立場で、医療者の手指正常化を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)