青色光受容体フォトトロピンのリン酸化情報伝達機構の解明
Project/Area Number |
21770052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant molecular biology/Plant physiology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 晋一郎 Kyushu University, 理学(系)研究科(研究院), 研究員 (40532693)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | シグナル伝達 / 植物 / 生理学 |
Research Abstract |
青色光受容体フォトトロピンは受容体型プロテインキナーゼで、植物において多様な青色光応答を制御する。フォトトロピンは青色光により活性化し、リン酸化反応を介して生理応答を誘導すると考えられるが、フォトトロピンによって直接リン酸化される標的蛋白質は未同定である。今年度の研究では、フォトトロピンの標的蛋白質を同定することを目的とし、(1) 青色光に依存してリン酸化される蛋白質を植物体から直接探す2D-DIGE法を用いた実験と、(2) フォトトロピンとin vitroで相互作用する蛋白質を探すALPHAスクリーニングを並行して進め、複数の標的候補を得た。 実験(1)では、青色光に応答して、かつフォトトロピンの下流でリン酸化が促進される蛋白質を得ることに成功した。質量分析を用いてこの蛋白質を同定した結果、細胞膜に局在する小胞輸送の制御に関わる蛋白質であった。この蛋白質のリン酸化は、フォトトロピン依存的であり、フォトトロピンの活性化キネティスとリン酸化のキネティクスが一致していた。現在、この蛋白質をコードする遺伝子に関して、遺伝子破壊株と過剰発現株を作製し、青色光に依存したフォトトロピン応答を調べ、機能解析を進めている。実験(2)では、ALPHAスクリーニングを完了し、試験管内において再現よくフォトトロピンと相互作用するプロテインキナーゼを一つ得ることに成功した。これは、CBL-interacting protein kinase familyの一つであった。このキナーゼの遺伝子破壊株では、青色光に応答した気孔開口が阻害されており、フォトトロピンの下流で働いている可能性が高いと考えられる。現在、このキナーゼがフォトトロピンによって直接リン酸化され、活性化するのか調べている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)