Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
肥満は喘息の発症・増悪の危険因子となることが複数の疫学研究から明らかになっている。BMIの高い喘息患者は一般的な治療に抵抗することが多く、近年では肥満者喘息をひとつの異なるPhenotypeとして、通常と異なるアプローチが必要と考えられるようになってきた。研究代表者らの研究から、PPARγアゴニストは肥満によるインスリン抵抗性とアレルギー炎症病態の両方に対して改善効果を持ち、肥満者喘息に対して効率的な治療になることが期待される。しかしながら、肥満がどのようにアレルギー性炎症病態に関わっているか不明な点が多く、その基礎的な根拠となる細胞生物学的な裏付けはまだ十分ではない。最近、肥満細胞の産生する種々のアディポカインが免疫担当細胞に直接的に働きうることがわかってきた。2006年にleptinの高値が喘息有病リスクを上昇させることが報告されたことから、我々ははじめに、leptinが好酸球に対してどのような機能を持つか検討した。すると、生体内濃度のleptinで前処理した好酸球の遊走能は、controlに対して約2倍となり、またこれはMAPKやSTAT経路への影響はなく、細胞内カルシウムシグナルの増強を伴うことがわかった。これらの結果は国際学会で発表の上、国際誌に投稿中である。また一連の研究の中から、PPARγアゴニストが抗炎症性サイトカインであるHGFの産生誘導因子であることを見いだし、Hepatorogy誌に報告した。現在は、アディポネクチンに関する基礎検討を行っている。
All 2009
All Journal Article (7 results) (of which Peer Reviewed: 5 results) Presentation (3 results) Book (1 results)
J Allergy Clin Immunol. 123
Pages: 805-12
Hepatology (Epub)
Allergy 64(8)
Pages: 718-724
Allergy 64(5)
Pages: 718-24
臨床免疫・アレルギー科 52(3)
Pages: 263-268
臨床免疫・アレルギー科 51(3)
Pages: 288-294