Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
平成22年度はラットの神経破壊剤による星状神経節ブロック(SGB)モデルにおいてどの程度の期間で交感神経機能が開腹してくるのを観察した。当初の予想に反してアルコールによる星状神経節破壊モデルにおいては12ヶ月以上経過してもホルネル兆候の回復をみなかった。よって当初予定していた交感神経節の再生に関する研究は困難なものとなった。また、ラット顔面への交感神経の分布がブロックによってどのように変化するのかを観察する目的で、逆行性神経標識物質であるフルオロゴールドを生食を用いて1%に希釈し、下垂が見られるラット上眼瞼に注入後3日でラットを灌流固定、上眼瞼、交感神経節(上頚神経節・星状神経節・頚部脊髄)を摘出し、免疫組織学的検討を行うべく組織切片を作成した。なお、研究代表者は平成21年10月中旬から平成22年2月上旬まで健康上の理由から入院・自宅療養の必要が生じ、その後も療養に時間を要したため、その研究においては協力者である横浜市立大学医学部神経解剖学教室 紙谷義孝助教の協力のもと進められたが、予想と反する結果であったこともあり当初の計画よりかなり縮小した研究とならざるを得なかった。