活性酸素理論に基づく内耳性難聴の病態モデル作成と新しい予防的治療戦略の構築
Project/Area Number |
21791611
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉川 弥生 東京大学, 医学部附属病院, 病院診療医 (00452350)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 耳科学 / 抗加齢医学 / 活性酸素 / 水素 / ガス医療 |
Research Abstract |
本研究は、蝸牛にフリーラジカル(活性酸素)がおよぼす影響について、まず蝸牛体外培養系および生体内での直接発生法・測定法を確立し、これをもとに新規抗酸化物質としての水素分子(水素ガス)を感音難聴治療薬として臨床応用へ展開するための研究基盤を確立することを目的とした。 1.内耳活性酸素発生量可視化システムの確立 モルモットの蝸牛にミトコンドリア電子伝達系酵素阻害剤であるアンチマイシンAを滴下し、活性酸素により蛍光を発する色素(HPFまたはAPF)を用いてフリーラジカルの組織内での発生を可視化する方法(インビボイメージング)を開発した。撮影には高速コンフォーカル顕微鏡Nikon A1Rを用い、得られたデータに3次元再構成を行った。また、同じシステムを用いて騒音時の蝸牛内での活性酸素の発生を計測した。 2.水素分子(ガス)の内耳での抗酸化作用・感音難聴効果の検証 モルモット音響外傷モデルを用いて、水素ガス含有水の難聴予防効果を測定した。具体的には12匹のモルモットに115 dB SPLの4kHzバンドノイズを3時間聴取させて音響外傷を作成し、水素飽和水を飲用させた群と純水を飲用させた群とで経時的に蝸牛機能評価(ABRおよびDPOAE検査)を行って比較した。結果から、水素飽和水は測定対象の2kHz,4kHz,8kHz,16kHzのいずれにおいても蝸牛障害の予防に有効であることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)