LHC実験での高速飛跡トリガーシステムの新規開発研究
Project/Area Number |
21840048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
寄田 浩平 Waseda University, 理工学術院, 准教授 (60530590)
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 飛跡再構成 / VMEエレクトロニクス / 陽子・陽子衝突型実験(LHC) / ヒッグス粒子 / 標準理論 / 高周波トリガー |
Research Abstract |
本研究開発は、ATLAS/LHC実験での高速飛跡トリガー(FTK)システムの開発をすすめ、雑音事象が非常に多い環境下でも有意義な物理データを高速かつ効率よく収集(トリガー)することが目的である。そのために事象中にあるPt>1GeV/cの全ての飛跡の再構成を少なくとも~100μs以下で行うことが望まれる。開発で最も重要なパラメータの一つが実行処理時間であり、瞬間ルミノシティー3×10^<34>cm^<-2>s^<-1>、インプットレート100KHzで運転しても、高分解能かつデッドタイムを作らないようなシステム構成が必要である。その点で、本年度はまずそれぞれの段階のVME(9U)ボードスペックを考慮し、シミュレーションデータを用いてシステムを最適化した。それにより、2009年初めの段階でのスペック・構造では、要請をクリアできないことを示し、共同研究機関であるピサ大学・シカゴ大学でも行われているエレクトロニクス開発に対する大きなフィードバックを行った。その結果、最終的に提案しているデザインでは実行時間は平均約24μ秒で処理が可能なことがわかった。また3月には、ハードウェアデザイン(2つの構造を提案中であり、双方とも実行時間の要求を満たしていることを確認)や物理パフォーマンス、実行時間や予算概算など全ての情報を含んだ93ページにも及ぶTechnical Proposalを完成させ、ATLAS実験グループに提出、現在鋭意レビュー中である。今後は、より現実的にVMEボードを開発すること、またこのシステムの挿入による物理成果を主眼に開発を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)