カルシウム流入制御機構を介した自己免疫疾患発症機序の理解と解析
Project/Area Number |
21890069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大洞 將嗣 Tokyo Medical and Dental University, その他 (40351506)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,652,000 (Direct Cost: ¥2,040,000、Indirect Cost: ¥612,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,261,000 (Direct Cost: ¥970,000、Indirect Cost: ¥291,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,391,000 (Direct Cost: ¥1,070,000、Indirect Cost: ¥321,000)
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Keywords | カルシウム / 自己免疫 / T細胞 / 制御性T細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は、カルシウムシグナルが自己免疫疾患の発症をどのように制御しているのかについて、ストア作動性カルシウム流入を欠損するマウス(Stim1とStim2の2重欠損マウス)を用いて解析することである。本年度は以下の解析を行った。 1.カルシウム高感受性のNFAT変異体であるNFAT1-AVをレトロウイルスを用いて造血幹細胞に発現させ、Rag1欠損マウスに移入し、T細胞や制御性T細胞の分化に対する影響を調べた。その結果、NFAT1-AVを用いても、Stim1とStim2の2重欠損マウスにおける制御性T細胞の分化障害を回復することはできなかった。したがって、ストア作動性カルシウム流入の欠損による制御性T細胞の分化障害は、他のNFATに依存している可能性、あるいはカルシウム流入が制御性T細胞の生存に重要である可能性が考えられた。 2.胸腺CD4陽性CD8陽性T細胞、胸腺CD4陽性T細胞や末梢のCD4陽性T細胞における様々なカルシウム透過性チャネルの発現をRT-PCRによって調べた結果、候補となる遺伝子を同定することができた。 3.STIM2の生理的な機能を明らかにするために、T系列細胞分化におけるSTIM2の役割を解析した。その結果、STIM1欠損STIM2ヘテロマウスにおいて、invariant NKT細胞の分化が著しく阻害された。その一方で、制御性T細胞の分化は正常であった。この結果から、STIM1非存在下における、STIM2が担うカルシウム流入はiNKT細胞の分化に必須であり、各T系列細胞は異なる強度のカルシウムシグナルを利用していることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)