Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
NASHのモテルラット(SHRSP5/Dmcr)とその系統元である脳梗塞易発症性高血圧自然発症ラット(SHRSP)に高脂肪・高コレステロール飼料(HFC)を摂取させることにより、その病理変化及びコレステロール・胆汁酸動態に関与するシグナル伝達経路の解析を行った。具体的な方法として、SHRSP及びSHRSP5/Dmcrの10週齢にHFCを2週間及び8週間摂取させたのち、肝臓・血液サンプルを採取した。また、コントロールとして通常食(SP飼料)摂取させた群の10週齢、12週齢、18週齢の肝臓・血液サンプルも採取した。血液サンプル(血清)から血清脂質、肝機能マーカー、線維化マーカー、インスリンをSRLに依頼し測定した。また、肝臓サンプルよりRNA抽出し、cDNA合成した後、定量リアルタイムPCR法により、コレステロール・胆汁酸動態に関与するシグナル伝達分子の測定を行った。また、病理標本を作成し、SHRSPとSHRSP5/Dmcrを比較し、脂肪・炎症・バルーニング及び線維化のスコアリングをし、NASHの進展状況を比較した。結果として、SHRSP5/Dmcrでは、SHRSPに比べ病理標本のおいて、大脂肪滴及び線維化のスコアが大きく、また血清総コレステロールが高くなっていた。定量リアルタイムPCR法により、カイロミクロンの取込み(LRP1)、コレステロール合成(SREBP2)、脂肪酸合成(SREBP1c)がに関与する遺伝子の発現量増加及び胆汁排泄に関与する遺伝子(RXR、SHP、CAR、PXR、BSEP)の発現量低下を示し、細胞内へのコレステロール取込みの増加し、その代謝物である胆汁酸の胆管排泄低下が、NASH発症に関与していることが示唆された。
All 2010 2009
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results)
Journal of Occupational Health 51(3)
Pages: 391-403
10025965970
Toxicology 265(1-2)
Pages: 27-33