スペクトラルドメインOCTを用いた脈絡膜断層撮影による綱脈絡膜疾患の病態解明
Project/Area Number |
21890226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
古泉 英貴 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (20551500)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,235,000 (Direct Cost: ¥950,000、Indirect Cost: ¥285,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,365,000 (Direct Cost: ¥1,050,000、Indirect Cost: ¥315,000)
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Keywords | 光干渉断層計 / 脈絡膜 / 加齢黄斑変性 |
Research Abstract |
本研究は、申請者らが高速高解像度スペクトラルドメイン光干渉断層計(OCT)を利用して新規に開発した「脈絡膜断層像の視覚化法および脈絡膜厚の測定法」を用いて脈絡膜断層像の定性的・定量的変化を解析し、網脈絡膜疾患の病態を解明することを目的として行ったものである。平成22年度は高齢者の視覚障害の主要原因である滲出型加齢黄斑変性(AMD)の中心窩下脈絡膜厚(CCT)の解析を行い、年齢、性別、眼屈折度数などのCCTに影響を与えうる因子にて補正後においても、本邦に多くみられるポリープ状脈絡膜血管症(PCV)は狭義滲出型AMDと比較して有意にCCTが厚く、両者の脈絡膜構造に差異が存在する可能性を示した。正常の僚眼とのCCTの比較ではPCVでは患眼が僚眼よりも有意にCCTが厚いのに対し、狭義滲出型AMDでは患眼と僚眼のCCTに有意な差を認めなかった。また滲出型AMDの治療として現在第一選択となっている抗血管内皮成長因子(VEGF)抗体の硝子体内注射後には治療開始1ヶ月後にはすでにCCTの減少が認められ、治療追加回数にかかわらず1年間の経過においてCCTの回復が見られないことを明らかにした。後眼部の先天形態異常であり黄斑部の漿液性網膜剥離が生じうる傾斜乳頭症候群ではCCTが正常眼と比較して著しく薄くなっており、同症候群においての網膜剥離の発症と脈絡膜循環異常との関連性が示唆された。以上のように我々が開発した新手法を用いることで滲出型AMDを中心とした網脈絡膜疾患の病態に関する新知見が多く得られ、非常に有意義な結果を得ることができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)