Project/Area Number |
21927003
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅱ
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
尾上 雅英 Kyoto University, 医学部附属病院・薬剤部, 薬剤師
|
Project Period (FY) |
2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
Fiscal Year 2009: ¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
|
Keywords | イリノテカン塩酸塩 / UGT1A1 / 個別化療法 |
Research Abstract |
【背景・目的】 イリノテカン塩酸塩(CPT-11)は、胃がん・大腸がん等に対する標準的抗がん剤であるが、一部の患者では重篤な副作用として骨髄抑制や下痢が発現する。現在、UGT1A1遺伝子の変異によるUGT1A1活性の低下が、副作用発現の個体差要因として考えられており、我々は、2006年からUGT1A1遺伝子多型解析を実施している。今回、新規患者の解析を行うとともに、これまで解析してきた患者数300名も含めてCPT-11投与患者の副作用発現頻度・治療成績とUGT1A1遺伝子多型との関連性について明らかにし、個別化療法に活かすことを目的とする。 【研究方法】 京都大学医学部附属病院外来化学療法部において、CPT-11が投与された新規患者47名の血液からゲノムDNAを抽出してPCR反応を行い、UGT1A1の各遺伝子多型(UGTIA1*6,*27,*28,*60)をダイレクトシークエンス法によって決定した。疾患・年齢等の患者情報及び副作用情報は、電子カルテ等から入手した。各遺伝子多型と治療成績・副作用発現との関連性について統計解析を実施した。 【研究成果】 多型解析を実施した患者の347名のうち、ハイリスクUGT1A1遺伝子多型保有患者は、28名(8.1%)で、*6/*6患者が14名と最も多かった(*28/*28:4名、*6/*28:10名)。ハイリスク患者28名のうち15名(*6/*6:9名、*28/*28:2名、*6/*28:4名)において、1コース期間中にgrade3以上の好中球減少が認められ、6名(*6/*6:5名、*6/*28:1名)の患者ではCPT-11初回投与後に好中球減少が発現した。現在、ハイリスクUGT1A1遺伝子多型と治療成績との関連性について統計解析中である。
|