オーラルアプライアンス用硬質シート圧接時の適正温度についての研究
Project/Area Number |
21932002
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
歯学
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
町 博之 Osaka University, 歯学部附属歯科技工士学校, 講師
|
Project Period (FY) |
2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥210,000 (Direct Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2009: ¥210,000 (Direct Cost: ¥210,000)
|
Keywords | オーラルアプライアンス / サーモフォーングテクニック / 軟化圧接 |
Research Abstract |
吸引型成形器による硬質熱可塑性レジン(PET製シート材、厚さ1.5mm)の圧接において、適正な軟化温度を検討することを目的とした。まず硬質熱可塑性レジンを示差走査熱量計でガラス転移温度を調べ、この結果を参考にして静的荷重試験をおこない軟化温度範囲(120~160℃)を得た。次に義歯床用金型から得られた石膏模型に120~160℃(10℃間隔)で硬質熱可塑性レジンを軟化圧接しその適合状態を比較した。適合状態の算出は、フラットヘッドスキャナで模型を読み込み、コンピュータによる画像の重ね合わせ結果の間隙を測定し、その平均値を比較検討した。その結果、軟化温度が高くなるに従って間隙は、外側部では中央部、辺縁部ともに減少し、内側部の中央部では増加、辺縁部では差が認められなかった。また、辺縁部と中央部の比較では、外側部では差がなかったが、内側で辺縁部の間隙は大きかった。 これらのことから、硬質熱可塑性レジン(PET製シート材)の圧接時の適正温度が130~150℃であると結論づけ、内容を第31回日本歯科技工学会学術大会で発表した。また現在、日本補綴歯科学会誌に論文を投稿中である。 オーラルアプライアンスは、ライフサイクルから考えた場合各年代で多様に利用できる。またオーラルアプライアンスの製作には、従来行われていた重合法と比較して、作業の簡便性や作業時間の短縮、コストパフォーマンスに優れているとの理由から、義歯床用熱可塑性レジンによるサーモフォーミングテクニックは、今後臨床に広く取り入れられると考える。しかし現在、硬質熱可塑性レジンの加工に関しては術者の経験によるところが大きいが、今回硬性義歯床用熱可塑性レジンの適正な軟化温度は130~150℃であると示唆された。しかし、軟化圧接温度以外にもシートの延伸挙動が適合に大きく関与していることも解明され、他の因子に関しても引き続き検討が必要である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)