Project/Area Number |
21F20016
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 17040:Solid earth sciences-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
武藤 潤 東北大学, 理学研究科, 准教授 (40545787)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MASUTI SAGAR 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 余効変動 / 遷移流動挙動 / 流動則 / 上部マントル / 上部地殻 / 下部地殻 |
Outline of Research at the Start |
宇宙測地技術の発達に伴い、地震後の地殻変動である余効変動では、地下のダイナミクスを明らかにする絶好の機会である。多くの余効変動の研究では、物質に力が加わった際に現れる過渡的な変形特性(遷移挙動)を使い観測を説明するが、これまでのところ、上部マントルの主要構成鉱物であるカンラン石の遷移挙動はよくわかっておらず、余効変動から上部マントルの変形特性を明らかにできない。本研究はすでに報告されている岩石変形実験データを、申請者らの開発した遷移挙動モデルで解析することで、その流動特性を決定する。このパラメータを用いて、2011年の東北沖地震の余効変動を解析し、地下の含水量分布を解明することを目的とする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
巨大地震後の余効変動は、固体地球、特に地殻深部の過渡的な変形を誘発する。 特に、上部マントルを構成するカンラン石の遷移流動特性は、余効変動における粘弾性緩和を支配する重要な特性である。そこで、今年度は、マルコフチェーンモンテカルロ法を用いて、これまで得られてきたカンラン石多結晶体の遷移流動挙動を推定した(Masuti and Barbot, 2021)。また、これまで遷移挙動が報告されていなかった地殻岩石に関しても、過去のデータからその検討を行った。上部地殻と下部の変形は、それぞれ石英と長石のレオロジー挙動に主に支配されており、それぞれの定常クリープ状態の力学特性はよく制約されており、実験的な得られた流動則パラメータが知られている。しかし、遷移クリープの基礎となる物理機構は十分に理解されておらず、対応する流動則パラメータも未知である。そこでは、本研究では、実験室での力学データを用いて、遷移クリープと定常クリープを一貫して捉える非線形応力依存性をもつバーガーズモデルを用いる。マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC)を用いて、石英と長石に対する流動則パラメータを決定した。その結果、石英の遷移クリープの活性化エネルギーは70±20kJ/mol、応力指数は2.0±0.1であることがわかった。長石では、活性化エネルギーは280±30及び220±20kJ/mol、応力指数は1.0±0.2及び0.9±0.1であった。遷移クリープの応力指数と活性化エネルギーは、石英と長石ともに定常クリープのそれよりも小さかった。本研究で決定した遷移挙動の流動則は、大規模な大陸型地震後の変形における遷移挙動の寄与を定量的に評価するために用いることが可能である。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|