災害安全対策能力を備えた小学校教員育成のための総合プログラム開発に関する研究
Project/Area Number |
21H00841
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
濱名 陽子 関西国際大学, 教育学部, 教授 (60164919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 富雄 関西国際大学, 心理学部, 教授 (00870362)
村田 昌彦 関西国際大学, 心理学部, 教授 (70643245)
山本 秀樹 関西国際大学, 教育学部, 准教授 (60352952)
松尾 和宣 関西国際大学, 教育学部, 准教授 (90826794)
田中 綾子 関西国際大学, 経営学部, 准教授 (20845086)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 災害安全対策 / 教職課程 / 小学校 / プログラム開発 / 防災 / 安全管理 / 防災教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、災害が多発する近年のわが国の現況と、過去の災害における学校安全管理に関する課題を踏まえ、将来小学校教員となる学生が、在校中の児童の安全を守る(安全管理)能力と、児童に自分や身近な人の守り方を教えることができる(防災教育)能力を身につけるために、教職課程に求められる総合プログラムの開発を行う研究である。 具体的には、同プログラムに関して、①教育理念と目的の整理、②教育手法の開発、③評価方法の開発、⑤効果の検証に取り組む。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、小学校において安全管理・防災教育を担うことができる教員養成のための標準プログラムの提案であり、具体的には、同プログラムに関して、①教育理念と目的の整理、②教育手法の開発、③評価方法の開発、④効果の検証に取り組むことである。 本年度は、プログラム開発にあたり、第一に2021年度に整理した①教育理念と目的に基づき、②教育手法の開発として、試行科目「特別研究」を2022年度秋学期に教育学部に新設し、シラバスに基づき実践した。当該科目の特長のひとつである出前授業については、近隣小学校の協力を得て、学生が教材開発を行い、4年生全員を対象に授業を実施した。内容は、阪神・淡路大震災や東日本大震災の教訓についてまとめた授業スライドの説明と、学生らが制作した防災クイズ動画2種を用いたもので、「ひとりで過ごす時間帯における児童の地震防災上の課題」に着目し、「状況に応じて正解が変化する防災教育教材の作成」と「動画の活用やオンラインアンケートの実施」を行った。同科目は、防災教育の実践以外にも避難訓練の企画運営など学校安全管理の内容を含んでおり、研究チームによる定期研究会において、テキストの開発を目的に目次案と執筆分担を決定した。 第二に②教育手法の開発と③評価方法の開発のため、淡路島3市の小学校を対象に、学校現場のニーズと課題について質問紙調査を実施した。また、気象災害や多様化する児童や国際化を視野に、「特別研究」履修者のうち2名が現地の学生とともにマレーシアで実践する防災出前授業についても調査・観察を行った。 以上の理論ならびに実践研究により、①②③については一定の成果があげられている。④については、履修者の授業成果物やコメントならびに受入れ先からのフィードバックに基づき、本プログラムに適した評価ルーブリックの検討と、学校現場における有効性の調査を進めている。(796字)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
教育学部学生による近隣小学校への出張授業の試行や教職課程用のテキスト制作企画に至ったこと、また阪神淡路大震災で被害の大きかった淡路3市の全小学校に対して、学校現場の防災教育ニーズと課題についての質問紙調査を実施できたことは、標準プログラムの提案という目的達成に向けて順調といえる 一方で、コロナ禍により被災地調査や学校現場でのインタビュー調査を実施することができなかったことが課題であった。
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Strategy for Future Research Activity |
防災に限らず、学校現場が抱える諸問題との共通点も併せて検討し、教職課程においては、変化に対応でき、関係者と連携して課題解決に取り組むことができる教員の総合力の醸成を目指すことが必要であるため、学校現場へのインタビュー調査などの質的研究を実施することで、小学校において安全管理・防災教育を担うことができる教員の資質能力の措定を深める作業を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)