Project/Area Number |
21H00851
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
宮前 耕史 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (30584156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
的場 信敬 龍谷大学, 政策学部, 教授 (10532616)
半澤 礼之 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10569396)
篠原 岳司 北海道大学, 教育学研究院, 准教授 (20581721)
安井 智恵 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (40440557)
木原 浩貴 総合地球環境学研究所, 未登録, 客員准教授 (50815355)
平岡 俊一 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (70567990)
小林 淳一 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80425371)
添田 祥史 福岡大学, 人文学部, 准教授 (80531087)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
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Keywords | 地域創造型教育ガバナンス / 持続可能な地域づくり / 学校と地域の連携・協働 / 社会に開かれた教育課程 / 持続可能な社会の創り手 / 地域創造型教師 / 持続可能な地域づくりと学校 / 教師教育 |
Outline of Research at the Start |
持続可能な地域づくりに向け地域に構築される学校を核とした多主体間の連携・協働体制を「地域創造型教育ガバナンス」と規定し、その構造と構築過程を明らかにする。また、将来における職能開発プログラムの作成を念頭に、その構築と運用の際に求められる教職員の職能を明らかにする。 国内外の先進事例を次の2点から分析する。①議会や首長部局、教育行政、学校および学校管理職・教職員、農協や漁協、NPO等の各種団体、地元企業、地域住民等による学校の共同統治とはどのようなもので、それはいかにして可能か。②その構築と運用に求められる教職員の職能とはどのようなもので、それはいかにして形成されるのか。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、いわば我が国における持続可能な地域づくりに向けた地域ガバナンスの核としての学校の可能性を明らかにしようとするものである。本年度は国内外における現地調査を実施して、とりわけ持続可能な地域づくりに向けた地域ガバナンスにおける教育・人材形成のあり方や、学校の位置付けに関する対比のもとに、その可能性について予備的考察を行った。より具体的には、国外事例としてオーストリアのフォアアールベルグ州およびチロル州、国内事例として、これまでも共同研究チームがメイン・フィールドと位置付け調査研究を行ってきた北海道浦幌町における現地調査を行った。 オーストリアにおける現地調査では、地域行政(フォアアールベルク州政府ボランティア・住民参加事務局)や地域教育行政の担当部局(フォアアールベルク州教育局、チロル州教育局)や学校(シューレ・アムゼー、メーダ―中学校)、若者の社会参加を促進する社会教育組織(モンタフォン地域青年議会事務局)、教員養成大学(チロル教育大学)を視察、および関係者と意見交換を行って、オーストリアにおける地域創造型教育ガバナンスに関する知見を得ることができた。 オーストリアでは、子ども・若者を持続可能な地域・社会・未来の担い手に育てるべく、その社会参加を促進すること、そのための手段として学校・教師が大きな役割を期待されていること、一方でそうした認識が一般的には広がってはおらず、そのための教員養成が課題となっており、そのためにオーストリア版SDGsともいうべきBNEが展開されていた。また、我が国と共通する課題がありつつも、子どもたちや若者の社会参加を促進する必要があると考えられている背景や人口動態、持続可能性の捉え方等、我が国とは異なる事情や考え方もあることが明らかとなった。 浦幌町における現地調査からは、首長部局との連携・協働関係のあり方の重要性が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の流行拡大により、国内事例・国外事例ともに現地調査の実施および実施に向けた連絡調整が極めて困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、いわば我が国における持続可能な地域づくりに向けた地域ガバナンスの核としての学校の可能性を明らかにしようとするものである。今後は、その可能性について、国内外における現地調査を継続し、持続可能な地域づくりに向けた地域ガバナンスにおける教育・人材形成のあり方や、学校の位置付けの対比のもとに検討を行っていく。 国外事例としてオーストリアのフォアアールベルグ州およびチロル州における現調査を継続する。また、国内事例としては、これまでも共同研究チームがメイン・フィールドと位置付けてきた北海道浦幌町における現地調査を継続すると同時に、いくつかのサブフィールドを設定し、関係者に対するインタビュー等の調査研究を行っていく。 これまでの共同研究チームによる調査研究により、地域創造型教育ガバナンスが構築されていく過程には、教師・地域住民・行政担当者等の有志個人による取り組みが、学校・教委・地域行政の正式な取り組みとして位置付けられていく場合(ボトムアップ型)と、逆に、研究指定校制度による研究指定や、コミュニティ・スクール等の導入を契機にトップダウンでその構築が求められていく場合(トップダウン型)とがあることが明らかとなっている。サブフィールドを設定する際には、「ボトムアップ型」および「トップダウン型」からバランスよく現地調査を実施できるよう、配慮する。 調査地は、持続可能な地域づくりに学校・教師が中心的な位置を占める先行・先進事例から選定するが、様々な困難を乗り越え地域創造型教育ガバナンスを確立させたかに見えながら、今 なお新たに浮上する様々な課題の克服に取り組む現在進行形の事例でもある点に留意する。また、書籍や学会・研究会等への参加通じて情報を収集しつつ、本研究の課題により適合的な事例がある場合には、調査地を変更する等、柔軟に対処する。
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